啄木・賢治のふるさと「岩手日報随筆賞」

 2006年、創刊130周年を記念し「啄木・賢治のふるさと『岩手日報随筆賞』」を創設しました。歌人・石川啄木、詩人・宮沢賢治をはぐくんだ本県の文芸風土を継承し、一層の発展を期して県内在住者を対象に随筆作品を公募しています。

つづり続け 思い届け 岩手日報随筆賞贈呈式

贈呈式

 岩手日報社主催の第19回啄木・賢治のふるさと「岩手日報随筆賞」贈呈式は2024年7月20日、盛岡市愛宕下の盛岡グランドホテルで行われた。

 受賞者、来賓ら約40人が出席。川村公司社長が、最優秀賞に輝いた宮古市の北林紗季さん(24)に正賞のブロンズ像「星の雫」(照井栄さん制作)と賞状、賞金20万円を贈った。

 優秀賞は、盛岡市の佐々木真帆さん(42)、小野光璃さん(17)、尾崎美樹さん(48)に賞状と賞金5万円を贈呈。

 佳作は、花巻市の畠山政文さん(66)と北山公路さん(63)、盛岡市の藤沢光恵さん(62)と内藤賢一さん(68)、紫波町の浅沼幸男さん(78)に賞状と賞金3万円を贈った。

 30歳未満が対象の奨励賞は、盛岡市の沢口花咲さん(22)に賞状と図書カード1万円相当を贈った。

 川村社長は「多くの受賞者が文芸の世界へと羽ばたいている。創作意欲を持ち続け、執筆活動に取り組まれることを期待する」と話し、達増知事(代読)と選考委員長の詩人城戸朱理さんが祝辞を述べた。

 最優秀賞の北林さんは、勤務する小学校の子どもたちとの交流を通して、小さなころから好きだった絵に対する思いをつづった。「随筆を書き続け、絵を描き続けることで、子どもたちに続けることの大切さを教えられる人間になれたらいい」と喜びを語った。

 今回の応募は114編。社内の予備選考を経て城戸さん、作家平谷美樹さん、エッセイスト・絵本作家澤口たまみさんが審査した。

【写真=第19回啄木・賢治のふるさと「岩手日報随筆賞」を受賞した(前列左から)優秀賞の尾崎美樹さん、佐々木真帆さん、最優秀賞・北林紗季さん、優秀賞・小野光璃さん(後列左から)奨励賞の沢口花咲さん、佳作の内藤賢一さん、北山公路さん、畠山政文さん、藤沢光恵さん、浅沼幸男さん=2024年7月20日、盛岡市・盛岡グランドホテル】


第19回岩手日報随筆賞決まる

 岩手日報社主催の第19回啄木・賢治のふるさと「岩手日報随筆賞」の入選者が決まりました。

 最優秀賞は、宮古市黒田町、北林紗季さん(24)の「光を生む」が選ばれました。優秀賞は、盛岡市大新町、佐々木真帆さん(42)の「花をもらう」、盛岡市茶畑、小野光璃さん(17)の「孤独の猫」、盛岡市三本柳、尾崎美樹さん(48)の「優しい選択」の3編です。

 佳作は、花巻市星が丘、畠山政文さん(66)の「レッテル」、花巻市上根子、北山公路さん(63)の「見えない檻に囲まれて」、盛岡市上飯岡、藤沢光恵さん(62)の「約束」、盛岡市北松園、内藤賢一さん(68)の「父の机」、紫波町上平沢、浅沼幸男さん(78)の「辻が花」の5編です。30歳未満の応募者が対象の奨励賞は、盛岡市上田、沢口花咲さん(22)の「大人になるにあたって」が選ばれました。

 今回の応募は114編。社内の予備選考を経た最終候補15編と奨励賞候補について、選考委員の詩人城戸朱理さん(委員長、神奈川県鎌倉市、盛岡市出身)、作家平谷美樹さん(金ケ崎町)、エッセイスト・絵本作家澤口たまみさん(盛岡市)が審査しました。

 贈呈式は2024年7月20日午前11時から盛岡市愛宕下の盛岡グランドホテルで行います。最優秀賞は正賞のブロンズ像「星の雫」(照井栄さん制作)と賞状、賞金20万円、優秀賞は賞状と賞金5万円、佳作は賞状と賞金3万円、奨励賞は賞状と図書カード1万円相当がそれぞれ贈られます。


受賞者

第19回
最優秀賞
北林 紗季さん(宮古市)「光を生む」
優秀賞
佐々木真帆さん(盛岡市)「花をもらう」 小野 光璃さん(盛岡市)「孤独の猫」 尾崎 美樹さん(盛岡市)「優しい選択」
第18回
最優秀賞
熊谷千佳子さん(盛岡市)「猫と寅さん」
優秀賞
山口 実可さん(盛岡市)「この街にはありません」 佐々木 実さん(八幡平市)「母の言葉」 小原 隆規さん(北上市)「ドジヨウギヨカイタ」
第17回
最優秀賞
佐藤 淳子さん(盛岡市)「例外の日」
優秀賞
井上  葵さん(宮古市)「見つめ続ける目」 高橋 嬢子さん(金ケ崎町)「母とおにぎり」 切替 郁恵さん(盛岡市)「香りを、纏って」
第16回
最優秀賞
佐藤 純子さん(奥州市)「あの夜、日勝峠で」
優秀賞
佐藤 淳子さん(盛岡市)「六十を過ぎて」 北林 紗季さん(矢巾町)「ありがとう」 畠山 政文さん(花巻市)「祈り」
第15回
最優秀賞
高橋 芳江さん(釜石市)「母の裁ちバサミ」
優秀賞
平山 奈子さん(盛岡市)「思い馳せ」 北林 紗季さん(矢巾町)「Undefined」 土屋 恵子さん(二戸市)「やさしい人」
第14回
最優秀賞
遠藤カオルさん(奥州市)「五月のふる里」
優秀賞
川辺  学さん(北上市)「手紙」 古川 寛子さん(紫波町)「さんさ踊りの夏が来る」 本田 香織さん(矢巾町)「もりおか」
第13回
最優秀賞
国崎 萌子さん(盛岡市)「サイダー」
優秀賞
川辺  学さん(北上市)「手紙」 熊谷千佳子さん(盛岡市)「消灯私邸」 圃田 百恵さん(一戸町)「たったひとつの恩返し」
第12回
最優秀賞
石川 啓子さん(奥州市)「父の作品」
優秀賞
多田 有希さん(盛岡市)「痛みと生きていく」 熊谷千佳子さん(盛岡市)「魔法のことば」 山口トヨ子さん(花巻市)「のんべぇたちの攻防」
第11回
最優秀賞
吉田 澄江さん(盛岡市)「ワレモコウ」
優秀賞
羽柴 香子さん(一関市)「父」 熊谷 奈南さん(盛岡市)「石割桜」 松本 幸子さん(金ケ崎町)「ねぎの花のように」
第10回
最優秀賞
高橋 久美さん(花巻市)「四月にツイート」
優秀賞
高橋 政彦さん(盛岡市)「吸殻エレジー」 上山 明美さん(田野畑村)「母が残してくれた、一枚の写真」 武田 穂佳さん(滝沢市)「しるし」
第9回
最優秀賞
小川 クニさん(雫石町)「ゆりかごごっこ」
優秀賞
佐藤 洋子さん(奥州市)「アゲハチョウ」 高橋 久美さん(花巻市)「素敵な板挟み」 山口トヨ子さん(花巻市)「おもかげ」
第8回
最優秀賞
田辺るり子さん(盛岡市)「たいせつな場所」
優秀賞
稗貫 イサさん(花巻市)「結びの宿」 太田代 公さん(北上市)「輪の中へ」 武田 洋子さん(奥州市)「伝える喜び」
第7回
最優秀賞
工藤 玲音さん(盛岡三高)「春の雨」
優秀賞
伊藤由紀子さん(盛岡市)「川岸」 吉田 澄江さん(盛岡市)「雲よ」 中村キヨ子さん(宮古市)「父の講義」
第6回
最優秀賞
太田 崇さん(久慈市)「父の行程表」
優秀賞
石川 啓子さん(奥州市)「引き継ぐ」 大沼 勝雄さん(盛岡市)「津軽山唄」 稗貫 イサさん(花巻市)「父の匂(にお)い」
第5回
最優秀賞
渡辺 治さん(雫石町)「一本の古クギ」
優秀賞
鈴木 紀子さん(花巻市)「おやすみ、大好きなお母さん」 沢内 建志さん(宮古市)「命の誕生」 平松真紀子さん(釜石市)「熊さんの杉」
第4回
最優秀賞
小野まり子さん(金ケ崎町)「牛飼い、再び」
優秀賞
神田由美子さん(奥州市)「花の町にて」 佐藤 明美さん(盛岡市)「アルバム」 吉田 真人さん(盛岡市)「ロレッタ」
第3回
最優秀賞
野中 康行さん(盛岡市)「リッチモンドの風」
優秀賞
井手 厚子さん(盛岡市)「妹」 上柿 早苗さん(盛岡市)「祈るとき」 佐藤 勇子さん(金ケ崎町)「母の置土産(おきみやげ)」
第2回
最優秀賞
今野 紀昭さん(奥州市)「ひつじ雲」
優秀賞
野中 康行さん(盛岡市)「山王海」 白金 英美さん(釜石市)「ミヤコワスレ」 大木戸浩子さん(盛岡市)「『父の指』」
第1回
最優秀賞
三田地信一さん(宮古市)「母を恋(こ)うる歌」
優秀賞
上田 敏雄さん(一戸町)「よみがえる化石」 大木戸浩子さん(盛岡市)「遠い嫁ぎ先」 野中 康行さん(盛岡市)「旅立ち」

岩手日報文学賞・随筆賞(昭和61年~平成17年)

文学賞・随筆賞受賞者

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