岩手日報web
世界観

身長4cm程のカエルたちの見る日常。

「これらのわたくしのおはなしは、
 
みんな林や野はらや鉄道線路やらで、
 
虹や月あかりからもらってきたのです。」(宮沢賢治)

草木の芽吹き、風や雨、雪や霜から感じる四季、人の温かみをほんのり感じる里山の風景、
賢治の感受性は、おおらかで素朴でときには哲学を感じさせるたくさんの物語を、自然の中に見出します。

この作品では岩手の風土の美しさや力強さ、自然と生き物がくれる現代へのヒントを、
宮沢賢治の感性に学び、微笑ましいカエルたちを通じて描き出してゆきます。

主人公シュレーゲルは、宮沢賢治の童話「蛙のゴム靴」にインスピレーションを得た、
黄色い長靴をはいたおしゃれなシュレーゲルアオガエル。

自然の豊かさ、そして厳しい摂理。
時を超えて本質的な自然の豊かさを子供にも大人にも感じてもらえる。
情報が多く、自分らしさを見失いがちな現代だからこそ、
宮沢賢治も感じていた自然と生き物の宇宙を描く作品を目指します。

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キャラクター紹介

※随時更新

シュレーゲル

シュレーゲル主人公 シュレーゲルアオガエル

自然を愛で、ゆったりと生きる楽天家でおしゃれなカエル。
アポデムスからもらった黄色の長靴を履いている。
自然の中で、四季の移り変わりや、花鳥風月を愛でる陽気なカエル。湧き出る好奇心に導かれ、日々を楽しんでいる。自然体で楽天家、あまりにのんきなので、周りが心配することも。趣味は雲見(1日中できる)。

ビュルゲル

ビュルゲルシュレーゲルの友達 カジカガエル

シュレーゲルとは幼馴染でよく一緒にのんびり過ごしている。
お調子者で、いい加減なことや嘘を言うが、よく笑う。
うらやましがりで、たまにそれが意地悪となることも。
歌が上手く、機嫌が良い時はその気分に合わせた適当な歌を歌い始める。

ザンキ

ザンキシュレーゲルの友達 モリアオガエル

シュレーゲルやビュルゲルより体が大きく、木登りが得意。
ジャンプ力もある体力自慢。
保守的で、真面目。口数も少ないが優しく友達思い。
ビュルゲルの口八丁にとりこまれてしまうこともしばしば。
周りが驚くほど根気強く、コツコツと何かを成し遂げることが得意。
あまり欲がなく、朴訥(ぼくとつ)。

ハイラ

ハイラシュレーゲルの婚約者 ニホンアマガエル

婚約した理由は「長靴を履いていたから」
家族のことや、天気のことなどいろいろとても広くとても浅く考えている。
あっけらかんとして大胆で、自由奔放すぎて周りを驚かせることも。
好きなものにはとても詳しく、知らないことはとことん知らない。
気ままでおてんばなお嬢様。

カオル・クヴ・アッペ

カオル・クヴ・アッペ三匹のオタマジャクシの兄弟

水辺に暮らし、水中と陸地を行ったり来たりしている。
地上の世界に興味津々で、三匹で出鱈目な想像や予想をしては仲良く
答えのない議論を楽しんでいる。
「カオルクヴァッペ」は、オタマジャクシのドイツ語

アポデムス

アポデムスアカネズミ

畑に穴を掘り住んでいるネズミ。シュレーゲルの知り合い。
愛想が少なくとっつきにくい雰囲気があるが、面倒見が良くぼやきながらもやさしく約束を守ってくれる。(シュレーゲルの長靴を手に入れてくれた。)
食事をした結果、畑を荒らすことがあり、人間とは敵対しており、人間を馬鹿にしている発言も多い。人間の生態に詳しい。
明るい日中が苦手な、夜型。星や星座にも詳しい。
昼に会うと眠たそうにしている。ブナの実が好物。

シュラ

シュラフクロウ

シュレーゲルや、ネズミのアポデムスも恐れるフクロウ。
夜に暗闇の空から羽音も立てずに襲いかかってくる。
感情を感じさせない黒い瞳、不気味な鳴き声は
小さな生き物たちを震え上がらせる。

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